
“Blue Jays Find Value in the System”と題された、FMSリードインストラクターDiane Vivesによる記事です。
MLBのシーズンが進む中、いくつかのMLBチームがどのようにFMSとSFMAをトレーニングとプリパレーション プロセスに取り入れているのか、シェアしたいと思います。
MLBはプロスポーツの中で最もシーズンが長いことから、慢性障害のリスクが高くなり、さらに傷害リスクは、左右非対称性や機能不全が存在するとき、増幅されます。
我々FMSは、トロント ブルージェイズのストレングス コンディショニング コーディネーターを15年務めているDonovan Santas氏(CSCS, RSCC)と話をする機会を持ちました。Gray Cookがフロリダ州オーランドのPerform Betterサミットで話をした時に、SantasはFMSについて初めて知る機会を持ち、彼はすぐさま、自分の選手がどのように動作しているのかということについて詳細に知ることの価値を見出することになります。その結果、Santasは彼のスタッフ全員をFMS認定者にすることにしました。左右非対称性がとても多いスポーツの中でさえ、それが3/1なのか、または3/2なのかということを知ることは重要なのです。
この7年間、Santasと彼のスタッフは、FMSからチームを招聘し、ストレングスコーチと協力し、シーズン前のスクリーニングを実施してきています。
FMSは、選手の動作に関するベースラインを作り出すことで、Santasと彼のスタッフが、その情報に基づき、選手のストレングス トレーニング プログラムを進行、調整する上でのストラテジーをもつことを可能にします。
「我々がやろうとしていることを買ってくれている選手は、システムの中を”飛んで”いきます」とStantasは言います。「我々のシステムは機能しています。もし機能していなかったら、もちろん我々は使っていないでしょう。選手ですら違いを感じているくらいです。」
ブルージェイズは、選手の耐久性を向上させるためにFMSを使うだけでなく、フリーエージェントやドラフト候補を評価する上でもFMSを使用しています。
「選手を評価する際にはFunctional Movement Screenは必要不可欠なものです」とStantasは言い、そして「選手がスクリーンで問題ないか、またはとても低い点数をとった時には、それぞれの場合に応じてフロントに適切なフィードバックを提供できることから、私は選手を評価するときにはスクリーンを使用します。ある選手はとてもスキルが高いかもしれませんが、FMSで9・10点となった時には、その機能障害を修正することに時間をついやすことになります」といいます。
「しばしば、選手が手術やその他の大きな傷害から戻ってきたりした時には、その選手の動作のどこが制限されているのか、定量化する必要があります。そしてFMSはその最適なツールになります」
ある選手の将来の可能性がストレングスの増大にかかっているとしたら、Santasとそのスタッフは、フロントにたいして妥当性のある助言をすることができます。
「もし、FMSのスコアが低い選手に対して10~15kgの筋の増量を期待しているとしたら、その選手への期待を下げる必要があります。まず、彼の動作のファンダメンタルに対して対処する必要があるからです。」
Stantasは、彼の役割を障害予防(Injury prevention)とは考えているわけではなく、むしろ耐久性(Durability)の改善と考えています。「全ての傷害を予防することは不可能だ」とStantasは言い、さらに「ベースボールのようなスポーツでは、全てのアスリートは傷害歴を持っているのだから」と続けます。
「FMSはパフォーマンステストではなく、ムーブメントテストである」ということを覚えておくことは重要となります。とはいえ、もし選手が健康であることで、ジムや打撃ケージの中でのレップを増やすことができるとすれば、動作の質を改善することは、パフォーマンスを向上させることになります。